ブックタイトル医師卒後臨床研修プログラム2018

概要

医師卒後臨床研修プログラム2018

皮膚科診療科部長：天野博雄皮膚は人体最大の臓器で、目で見て病変が分かります。患者さんが皮疹に気づき相談されることもしばしばです。そのため、医師になれば必ず皮膚疾患を経験します。当科は岩手県・近県の皮膚科医療の中核を担い、アトピー性皮膚炎、薬疹、膠原病、血管炎や角化症、自己免疫性疾患、感染症、良性・悪性腫瘍、遺伝性疾患とあらゆる皮膚疾患に対応しています。年間300件前後の入院手術の多くは悪性腫瘍が占め、手術件数は全国でもトップクラスです。腫瘍切除術、センチネルリンパ節生検やリンパ節郭清術、動脈注入療法、化学療法など診断から治療まで一連の皮膚癌治療を行っています。またアトピー性皮膚炎の教育入院、重症薬疹や自己免疫疾患などに対する治療に加え、美容・抗加齢医療にも取り組んでいます。皮膚科専門医取得には認定施設で5年以上の臨床研修を行う必要がありますが、初期研修開始時に当科に入局し日本皮膚科学会への入会手続きを完了すれば初期研修期間が研修期間の一部として算定されます。28診療科紹介Medical Speciality introduction研修中に経験（見学）できる疾患・手技蕁麻疹とアナフィラキシーショック、痒疹、紅皮症、アトピー性皮膚炎、接触疾患皮膚炎、熱傷、光線過敏症、皮膚筋炎、SLE,強皮症、母斑症、悪性黒色腫、有棘細胞癌、基底細胞癌、Paget病アレルギーテスト（パッチテスト、プリックテスト、皮内テスト、内服試験）,発汗手技試験、凍結療法、切開法、外用法、植皮術、非弁作成術、真菌培養法、電気焼灼術研修指導医からひとこと失敗できるのは研修医時代だけです。私の研修時代は失敗の連続でした。毎日、指導医から叱られてばかりでした。しかし同じ失敗をしないように、また、失敗しても致命的にならないように、失敗の原因を追究し指導医の手技、患者説明の仕方などをしっかりと学び、さらに医学書で調べ上げることが重要です。また、時折先輩と飲食しているときの雑談の中に診断や治療のコツやポイントが出てきます。先輩とのお付き合いも重要です。泌尿器科診療科部長：小原航泌尿器科は悪性腫瘍、排尿障害、尿路結石症や尿路感染症、小児や女性泌尿器疾患の診療、さらに慢性腎臓病から血液浄化療法、腎移植までを含めた包括的腎疾患治療を行っています。泌尿器癌全般に対する腹腔鏡手術に加え、特に前立腺癌に対してはロボット支援手術や密封小線源療法などの低侵襲治療を積極的に行っています。研究面では、分子生物学的手法を用いて前立腺発癌に関する全ゲノム解析、遺伝子発現情報解析に基づいた抗癌剤の感受性予測、最新治療法としてがんペプチドワクチン療法を開発し、患者様個々にあわせたオーダーメイド医療を提供しています。研修中に経験（見学）できる疾患・手技前立腺癌、膀胱癌、腎盂・尿管癌、腎細胞癌、精巣癌、副腎腫瘍、後腹膜腫瘍、疾患尿道癌、腎血管筋脂肪腫、結節性硬化症、オンコサイトーマ、腎結石、尿管結石、膀胱結石、急性膀胱炎、急性腎盂腎炎、腎膿瘍、急性前立腺炎、精巣上体炎、精巣炎、前立腺肥大症、過活動性膀胱、神経因性膀胱、夜間頻尿、慢性前立腺炎、骨盤臓器脱、精索捻転症、陰茎折症、持続勃起症、腎損傷、急性腎不全、慢性腎不全、慢性腎炎症候群、膠原病、糖尿病性腎症腹腔鏡手術のトレーニングならびにロボット手術の実習、尿路内視鏡検査、逆手技行性腎盂造影、膀胱造影、ウロダイナミックスタディ、前立腺生検、経尿道的膀胱腫瘍切除術、経尿道的前立腺切除術、高位精巣摘除術、体腔鏡下手術助手、ロボット手術助手、腎瘻造設、膀胱瘻造設、腎生検、透析シャント造設術、ダブルルーメンカテーテル挿入術、動脈表在化法、人工血管移植術研修指導医からひとこと当科では泌尿器疾患の初期検査から治療、フォローまでを一貫して行います。また、排尿などの機能的疾患、感染症、腎疾患の加療、腎移植を含めた腎代替療法などを経験し、外科的発想に偏らない思考力が身につきます。手技面では、各種カテーテル挿入、透析管理、内視鏡検査・開放術、腹腔鏡手術、ロボット手術を経験し、興味を持つ分野のスペシャリストを目指せます。高齢化社会において、需要が高く、どの医療機関でも重宝される医師になれます。32