ブックタイトル岩手医科大学医師卒後臨床研修プログラム2014
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岩手医科大学医師卒後臨床研修プログラム2014
消化器・肝臓内科診療科紹介消化器・肝臓内科部長代理(2013 年6 月現在)滝川 康裕(たきかわ やすひろ)特任教授■出身(大学・都道府県)/岩手医科大学・岩手県■ 専門分野/消化器病学、肝臓病学■ 得意分野/肝不全の診断と治療、血液凝固学■ 経歴/1982年岩手医科大学医学部卒業、/1993年岩手医科大学第一内科助手、/1999年米国メイヨクリニックに留学、/2001年4月岩手医科大学第一内科講師、/2006年岩手医科大学第一内科助(准)教授、/2010年岩手医科大学消化器・肝臓内科 特任教授■ 専門資格等/日本内科学会認定内科医、日本内科学会認定総合内科専門医、日本消化器病学会専門医・指導医、日本肝臓学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医■ 研究課題/急性肝障害の劇症化予知・予防に関する研究、肝再生機構に関する研究■ 研究概要/急性肝障害の劇症化確率を推定する予知式を作成し、これに基づいて重症患者を早期に専門施設(岩手医大)に搬送し、予防治療を行うシステムを確立し、北東北でプロスペクティブに有効性を検証している。重症肝障害に対する新しい人工肝補助療法の機器開発を進めている。重症肝障害例の肝再生を担う肝前駆細胞の動員機構、再生シグナルを基礎的に解析している。■ その他加盟学会等/米国消化器病学会、米国肝臓病学会、日本内科学会、日本消化器病学会、日本肝臓学会、日本消化器内視鏡学会、日本超音波医学会、日本蝶類学会部長代理メッセージ当内科は岩手医科大学の内科学講座の中でも最も歴史ある診療科(旧第一内科)です。消化器・肝臓内科分野は急性期医療から末期がん医療まで幅広い診療能力が求められ、この中には技術的な側面と人間的な側面が含まれます。患者さんの痛み・苦しみに共感できる医師の養成と研究心を持った臨床医の育成を目指しています。疾病構造の変化や、高齢化などによりますます消化器医の要望が高まるものと思います。概要特徴・特色当内科の歴史は工藤祐三教授(1956?1966年;消化器疾患・血液疾患を中心とした診療、研究の基盤が作られた時期)に遡ります。その後、海藤 勇教授(1966?1984年;消化器病、肝臓病分野の診療、研究体制の充実を図り、糖尿病・代謝部門を立ち上げた時期)、佐藤俊一教授(現岩手医科大学名誉学長、1984?1998年;消化器病、肝臓病、糖尿病・代謝についての各グループの診療および研究体制が更に充実した時期)、鈴木一幸教授(現岩手医科大学名誉教授、1999?2012年、消化器・肝臓内科分野として独立し、専門的診療、高度な研究体制が確立した時期)を経て現在に至っています。消化器・肝臓内科は、急性期から慢性期、終末期医療まで幅広い領域のカバーのみならず、急増する消化器がんの早期発見・治療など社会的役割が益々高まっています。消化管、胆・膵研究班では、NSAIDs関連潰瘍、MALTリンパ腫、炎症性腸疾患の病態解明と新規治療、消化管運動機能解析に重点を置き、先端的内視鏡手法をいち早く取り入れ、なかでも胃粘膜下剥離術による胃癌治療は全国有数の実績を挙げています。肝臓研究班では、急性肝炎の劇症化予知・予防、慢性肝不全の脳内物質代謝異常、潜在性肝性脳症、栄養代謝異常、ウイルス肝炎の疫学や新規治療法等の研究を行っています。肝癌では我国の集学的治療センターに指定され、外科学との連携のもと肝移植医療にも携わっています。私の研修時代卒業後、直ちに無給副手として旧第一内科に入局し、消化管疾患、肝・胆・膵疾患のみならず、糖尿病、血液病などについても基本的な診療技術を幅広く学びました。また、神経内科にも一時的に所属し、病歴と身体診察のみで診断に到達する醍醐味を学びました。大学病院と関連病院を3ヶ月ずつ行き来しながら、消化管造影、内視鏡・超音波検査などの技術を修得し、病変を的確に描出することが客観的な診断に繋がることを学びました。91 Iwate Medical University