ブックタイトル岩手医科大学医師卒後臨床研修プログラム2014

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概要

岩手医科大学医師卒後臨床研修プログラム2014

放射線診断科・放射線治療科診療科紹介初期臨床研修プログラム専門研修プログラム放射線治療科部長有賀 久哲(ありが ひさのり)教授■ 出身(大学・都道府県)/東北大学・静岡県■ 専門分野/放射線腫瘍学、緊急被ばく医療■ 得意分野/食道癌の化学放射線療法、早期肺癌の定位放射線治療■ 経歴/1989年 東北大学医学部卒業、東北大学医学部放射線科研修医、1991年 秋田厚生連平鹿総合病院放射線科医員、1994年 東北大学医学部放射線科医員、助手、1998年 国立水戸病院放射線科医長、2003年 米国MD アンダーソンがんセンター留学、2005年 宮城県立がんセンター主任医長、2006年東北大学医学部放射線治療科講師、2011年 岩手医科大学放射線医学講座教授■ 専門資格等/日本医学放射線学会認定放射線治療専門医、日本医学放射線学会研修指導医■ 研究課題/高精度放射線治療、化学放射線療法■ 研究概要/体内fiducial markerによる画像誘導放射線治療の解析、画像誘導を用いた小線源治療の最適化、放射線治療後の晩期障害・長期QOL評価■ その他加盟学会等/日本医学放射線学会、日本放射線腫瘍学会、日本癌治療学会、日本食道学会、日本頭頸部腫瘍学会、米国放射線腫瘍学会、欧州放射線腫瘍学会、部長メッセージこれからのがん治療は、単に治療するだけでなくよりよく治療をするために、多職種の医療者、さらには患者・コミュニティも参加し、協力し合うチーム医療が標準になっていきます。チームの中で放射線治療のプロフェッショナルとして活躍できる放射線腫瘍医育成の場を提供していきたいと考えています。概要特徴・特色放射線治療は、手術・化学療法と共にがん治療の三本柱を担っています。高齢化が進むわが国では、低侵襲で機能・臓器を温存できる放射線治療は、更なる貢献が期待されています。放射線治療の歴史は古いのですが、最近の治療機器の進歩は、高い治療精度を可能にし、治療成績の改善をもたらしています。化学療法・分子標的薬との相互作用等も認められており、まだまだ伸びしろのあるがん治療です。また放射線診療の特徴は、臓器横断的にがん治療に関与できることです。専門分化が進む医療分野において、診療科の垣根を越えて様々ながん患者の治療に携わる経験は貴重であり、これからのがん治療を担う医療人にとって大きな意義があると考えています。当院は県がん拠点病院であり、岩手県全域・隣接県からがん患者が集まるセンター病院として機能しており、多様な疾患・患者の放射線治療を経験できます。医療用直線加速器2台は、汎用機・高精度治療器に分けた運用を行っており、強度変調放射線治療、定位放射線治療(体幹部、脳)、画像誘導放射線治療、呼吸移動対策、全身照射等の特殊照射も実施しています。県内唯一の腔内照射、密封小線源治療施設でもあり、子宮頸癌、前立腺癌等の小線源治療も各100例弱に達します。集学的治療に積極的に取り組み、各科医師だけでなく、歯科医、看護師、放射線技師、物理士、薬剤師、歯科衛生士、言語聴覚士、緩和ケアチーム等と密に連携する場を設けています。私の研修時代私は医学部卒業と同時に(初期研修を受けることなく)放射線科へ直接入局しました。入局当初は、自分の選択に自信が持てず、同期生と不安を語り合ったりしていましたが、今となっては良い思い出です。医療・医学の世界は奥が深いです。熱中してハマり込むことが、実りある研修の近道だと考えています。Iwate Medical University 216