ブックタイトル岩手医科大学医師卒後臨床研修プログラム2014

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概要

岩手医科大学医師卒後臨床研修プログラム2014

私が考える理想の研修とは?地域医療の砦。そこで学ぶことの意義がある。屋根瓦方式で症例を選んで優先的に診てもらう よく大学病院での研修では「実技が伸びない」「手技が劣ってくる」「給料が安い」ということを言われる方がいます。大学の研修の良さが伝わっていない、悪いところに目が向けられているという感じがします。 実際の現場ではどうかというと、わが消化器・肝臓内科では研修医にはいろんな患者さんを診てもらうように配慮しています。外来にこられた患者さんの主治医になってもらい、最前線に立って一緒に診療をしてもらっています。研修医一人当たりの受け持ち患者を7~10人前後とし、3年次以上の上級医とさらに上位の指導医がチーム形式で指導するという屋根瓦方式をとっています。 手技に関してもできる限り優先的にやってもらっています。指導医の担当のものでなくても、横のつながりを密にして、血管確保、胸腹水を抜くなど、研修医のできる症例だったら声をかけてもらうなど、手技の時間を増やす努力をしています。 研修を終えたばかりの若い上級医が指導することにより、何がわからないかが的確につかむことができ、同じように悩みながら一緒に勉強をしていますので、伸びのスピードも早いと感じています。プライマリケアも最新の医療技術を知った上でこそ 私達の教室では、基本的な診療能力を習得してもらうと同時に患者さんを第一に考えた全人的医療の実践を目指し指導をしています。医者としての患者さんと気持ちを通じさせるコミュニケーション能力を持つことと、基本的な人格形成ができるように指導しています。コメディカルとのコミュニケーションを重視することも、私達の教室で大切にしていることです。  大学病院として最先端の高度な医療に触れる機会が増えると思います。プライマリ・ケアもそのような最新の医療技術を知った上で診ることができると思います。 大学の良さは、基礎研究をしながら臨床もできるという点です。広い視野で高度な病理画像や採血検査など多彩に見ることができます。病理の知識を持つことにより、内視鏡などの診断でも早期のがんを見つける力も数段に伸びます。 手技に関して出だしが遅いからといって心配する必要はないと思っています。私達の教室では追いつけるような教育が行われています。 研修医といえども、プロフェッショナル意識を持って治療にあたるように指導しています。「我々は内科の4番バッター、メジャーの科なんだ」というプライドを持って治療にあたるように気をつけています。中心であって東北をリードするような病院で働いてもらいたいと思っています。指導医/消化器・肝臓内科黒田 英克 助教本院の研修では、48の診療科に属する445名の医師がきめ細かな研修指導にあたります。すべての指導医は情熱あふれるclinician-educatorです。キレイごとではなく、熱い現場の指導医によるうわべだけでなく本音と理想の研修のあり方を語ってもらいました。17 Iwate Medical University