ブックタイトル岩手医科大学医師卒後臨床研修プログラム2014

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概要

岩手医科大学医師卒後臨床研修プログラム2014

呼吸器外科専門研修プ口グラム修練概要卒後2 年間は、全員に卒後初期臨床研修が義務づけられていますが、外科は必修科目にはなっていません。外科系希望者は初期臨床研修時代も含め後期臨床研修プログラムが自分の将来を決定する重要な選択となってきます。当科においても卒後3 年目から後期臨床研修プログラムを募集しています。当科ではこれを専門医養成プログラムと位置づけており、このプログラムに参加され完遂された方には必ず専門医が取得できるように研修していただきます。このプログラムは施設の利を生かして、専門医取得に必要な修練を効率的に最短で行うことにその特徴があります。さらに岩手医科大学専門研修医として身分と給与を保証されます。 呼吸器外科・小児外科・消化器外科・心臓血管外科の専門医は、日本外科学会が認定する外科専門医の上に二階建てで成り立っているため、外科専門医を取得することが必要です。外科専門医は、消化管および腹部内臓、乳腺、呼吸器、心臓・大血管、末梢血管(頭蓋内血管を除く)、頭頸部・体表・内分泌外科(皮膚, 軟部組織, 顔面, 唾液腺, 甲状腺, 上皮小体, 性腺, 副腎など)、小児外科、各臓器の外傷(多発外傷を含む)、鏡視下手術(腹腔鏡・胸腔鏡を含む; 上記のうち各分野における各種手術)と極めて広い全ての外科分野の手術経験数が必要となり、術者または助手として手術手技を350 例以上(そのうち術者としての経験が120 例以上)の経験が必要となります。 外科専門医を最短で取得できるために、当科では卒後3 年目から5 年目にかけての3 年間は、まず外科全科ローテーションを行います。その内訳は、当科を含めて消化器外科・乳腺甲状腺外科・小児外科・心臓血管外科・救急等にわたります。消化器外科・乳腺甲状腺外科は当院外科または外科認定施設となっている岩手県立病院や八戸赤十字病院等の関連病院での修練になります。 小児外科は岩手県では第ーで東北でも有数の症例教を誇る当院で修練します。心臓血管外科は日本有数の症例教と医療技術を誇る当院循環器医療センターにて、救急は高度救命救急センターを抱え豊富な症例をもつ当院救急科で修練を行います。この間に外科専門医取得に必要な全ての分野の手術を効率的に経験し、修練してもらいます。当院での手術症例数が豊富なことから可能になる贅沢な修練であると自負しております。5 年目からは、呼吸器外科の手術に可能な限り積極的に術者として参加します。5 年目から7 年自にかけての3 年間で呼吸器外科専門医取得に必要な手術を多く経験します。5 年目で外科専門医取得に必要な筆記試験を受験し、6 年目で面接試験を受験して外科専門医を取得します。そして8 年目で呼吸器外科専門医試験を受験し、最短で呼吸器外科専門医を取得します。もちろん実力をつけていけば、講師、准教授、さらには教授へのステップアップへの道が開けています。また、研究の分野においても、修練期間中または修練終了後、大学院に入学し学位を取得することができますし、必要であれば国内留学や国内研修を他大学で行うこともありえます。さらに海外留学(原則的に2 年間)による学位取得も可能です。関連研修科に関する情報 先に述べたように、外科は呼吸器外科・小児外科・消化器外科・乳腺甲状腺外科・心臓血管外科・救急科など多岐の分野にわたって幅広い知識と経験が求められ、その前提の元にさらにその上に各分野の深い専門性が求められます。 したがって、各分野の狭い世界に固執していては有用な修練はできません。現在でも当院では外科系各科が科の枠を越えて専門研修医の皆さんが自由に行き来できて幅広い知識や技術の効率的な取得が可能となっています。外科系に関しては各科の相互協力の下に専門研修医が消化器外科・乳腺甲状腺外科・心臓血管外科・小児外科・呼吸器外科を十分修練することが可能です。 外科系に行きたいけれど、どの科にするか迷うという方もいると思います。まずは 2 ?3 年間かけて外科系全ての科をローテーションしながら外科専門医を取得しつつ、自分の専門としたい科を時間をかけてじっくりと決定していくという選択肢が可能となります。症例が豊富で、全科の複雑な必修修練内容が院内のみで効率的に経験でき、かつ専門医を必ず取得できるシステムは、大学病院ならでの大きな利点と言えるのではないかと考えています。参考までに専門医取得に必要な条件を以下に抜粋します。外科専門医外科専門医取得についての概要は以下のようになっています。修練医の資格について日本国医師国家試験合格者で、日本外科学会に「修練開始登録」を行った者とする。修練期間について? 外科専門医受験資格としては、後述する修練カリキュラムにおける到達目標の達成度を重視する。したがって、日本外科学会の指定した外科専門医制度修練施設(以下、指定施設)における一定以上の修練期間は必要であり、これを卒後初期臨床研修期間を含んで「通算5 年以上」とする。診療科紹介初期臨床研修プログラムIwate Medical University 166